福岡市南区那の川の「焼肉海雲亭(かいうんてい)」に行ってきました。この記事の写真はすべて、自分で撮ったものです。
いちばん強く残ったのは、味の前に厚さでした。出てきた肉が全部分厚い。薄く広げた肉が一枚もありませんでした。
帰ってから掲載メニューを読み込んで分かったのは、これは注文の仕方でたまたまそうなったのではなく、店の作りそのものだったということです。品書きの説明文に「厚切りで」と書かれている品が、通常価格の側にあります。
そのうえで、「厚切り」が独立したメニューとして別料金で立っているのは、黒タンの1品だけです。しかもそれは「厚く切っただけ」ではありませんでした。ここが、この記事でいちばん伝えたい部分です。
この記事の結論
- 厚いのは店の標準。掲載メニューではレバー1,200円の説明が「鮮度抜群のレバーを厚切りで」。通常価格の品に「厚切り」と書いてあります
- 別料金の「厚切り」は黒タンだけ。しかも黒タン特上厚切り4,800円は「黒タンのタン元をステーキの様に」=厚さだけでなく使う部位が違う品です
- この店は「カルビを食べに行く店」ではない。掲載メニューは赤身と内臓に大きく寄っています
- 料理のラストオーダーが21:00。営業は17:30〜22:00で、2軒目には使えません
- 駐車場なし。近隣のコインパーキング前提
- 住所は「南区那の川」。西鉄平尾駅から徒歩9〜11分。平尾駅前の店ではありません
- 無断キャンセルは1人5,000円と明記。予約したら必ず連絡を
1. 厚切りの赤身 ― 1皿に2部位が分けて盛られている

白い楕円の皿に、赤身が左右に分けて盛られています。
よく見ると、左と右で筋の入り方が違います。左は繊維が細かく詰まっていて、右は繊維が太くはっきり流れている。同じ皿ですが、別の部位です。
そしてどれも厚い。焼肉屋でよく見る「広げて薄く」ではなく、塊を切り分けた形で出てきます。皿にタレがたまっているので、タレに漬けた状態で提供されているのが分かります。
掲載メニューの赤身まわりはこうなっています(価格・説明文はいずれも食べログ掲載メニュー〈2026年4月10日更新〉を2026年9月4日に確認)。
| 品名 | 価格 | 掲載されている説明 |
|---|---|---|
| ハラミ特上 | 2,500円 | 鮮度抜群の和牛ハラミの上質な部分のみ |
| ハラミ | 1,950円 | ― |
| サガリ特上 | 2,600円 | 和牛サガリの上質な部分のみ |
| サガリ | 2,200円 | ― |
| ハツ | 1,300円 | ― |
| レバー | 1,200円 | 鮮度抜群のレバーを厚切りで |
ハラミとサガリが、それぞれ「特上」と通常の2段構えになっています。どちらも横隔膜まわりの肉ですが、この店はきちんと分けて出しています。写真の2部位が皿の上で分けられていたのも、その延長線上だと思います。
そして注目したいのがレバー1,200円です。いちばん安い部類の品の説明に「厚切りで」と書かれています。つまり厚さは追加料金で買うものではなく、この店の標準だということです。
2. 黒タン ― 別料金の「厚切り」は、実は部位が違う

この日いちばん驚いたのがタンです。
写真のとおり、黒こしょうだけがふってあります。タレもねぎ塩も乗っていません。厚みがあって、断面がそのまま見えている状態です。焼肉のタンというより、ステーキを切り分けたときの見え方に近い。
掲載メニューでは、タンは3つに分かれています。
| 品名 | 価格 | 掲載されている説明 |
|---|---|---|
| 黒タン特上厚切り | 4,800円 | 黒タンのタン元をステーキの様にお召し上がりいただけます |
| 黒タン特上 | 2,800円 | 最高峰のタン |
| 黒タンネギ塩 | 2,400円 | ネギ塩は直搾りのレモンとネギでシンプルに |
ここが誤解しやすいところです。
「黒タン特上」と「黒タン特上厚切り」は別のメニューとして並んでいて、価格差は2,000円あります。ただしこれは「同じ肉を厚く切ったもの」ではありません。掲載の説明文は「黒タンのタン元を」と部位を指定しています。
タン元は、タンの根元にあたる、いちばん厚みと脂がある部分です。つまり4,800円は厚さの追加料金ではなく、部位そのものが違う品だということになります。
まとめるとこうです。
- この店の肉はもともと厚い(レバーの説明が「厚切りで」)
- 指名が要るのは「黒タン特上厚切り」だけ。それはタン元というステーキ向きの部位を出す品
- タンを軽く食べたいなら黒タンネギ塩2,400円がいちばん安い
写真のように黒こしょうだけで出てくるのは、この厚切り側の出し方でした。
3. せんまい刺し ― 前菜に950円で載っている
タンの奥に写っている白い一品が、せんまい(牛の第三胃)の刺しです。ねぎと和えてあり、火を通さずに出てくる冷たい前菜です。
掲載メニューでは「せんまい刺し 950円」として前菜に入っています。焼き物側の「赤せんまい 1,400円」(説明は「ホルモンとミノのハーフの様な味」)とは別物なので、注文時に混ざらないよう気をつけたい部分です。
前菜は9品です。
| 品名 | 価格 |
|---|---|
| せんまい刺し | 950円 |
| 糸島サラダ | 950円 |
| ナムル盛り | 850円 |
| 白菜キムチ/大根キムチ | 各800円 |
| サンチュ | 700円 |
| もつ煮込み | 700円 |
| トマトスライス | 600円 |
| 枝豆 | 500円 |
メニューの構成を見て分かること
赤身と内臓が主役。枝肉は掲載上3品だけ
掲載メニューのカテゴリは「和牛赤身内臓肉」→「ホルモン内臓肉」→「和牛枝肉」→「辛口内臓肉」という並びです。
| カテゴリ | 品数 | 中身 |
|---|---|---|
| 和牛赤身内臓肉 | 9品 | 黒タン3種、ハラミ2種、サガリ2種、ハツ、レバー |
| ホルモン内臓肉 | 5品 | ホルモン1,400円、まるちょう1,400円、しまちょう1,500円、赤せんまい1,400円、ミノ1,600円 |
| 和牛枝肉 | 3品 | カルビ特上2,200円、カルビ上1,800円、リブロース特上2,200円 |
| 辛口内臓肉 | 6品 | 辛ホルモン1,500円、辛しまちょう1,600円、辛ハツ1,500円、辛あかせんまい1,500円、辛ミノ1,700円、辛レバー1,400円 |
いわゆる「カルビ・ロース」は、掲載上3品しかありません。いっぽう赤身内臓9品とホルモン5品で14品、辛口6品を足すと20品が内臓系です。
つまりこの店は、カルビを積み上げて食べる店ではなく、赤身とホルモンを指名して食べる店だということです。「とりあえずカルビ」で組み立てると、この店のいちばん濃い部分に手が届きません。
※ただし掲載メニューが店の実メニューを網羅しているとは限りません。口コミには掲載にない部位(ランプなど)も登場します。枝肉の品数は「掲載上は3品」と受け取ってください。
「辛口」が独立したカテゴリになっている
辛口が独立カテゴリで6品あります。ホルモン・しまちょう・ハツ・あかせんまい・ミノ・レバーに、それぞれ辛口版が用意されています。
価格差は+100〜200円です(ホルモン1,400→辛ホルモン1,500、ハツ1,300→辛ハツ1,500など)。
食べログの店舗紹介には、この店のタレについて「海雲亭特製のタレ。ネギがたっぷり浸かった【甘口】甘辛く仕上げたホルモンに相性抜群の【辛口】」と書かれています。メニューの作りとも一致します。
2人以上で行くなら、同じ部位の通常版と辛口版を1皿ずつ頼んで比べるのが、この店の構成をいちばん活かす頼み方だと思います。
〆のスープが4種類ある
| 品名 | 価格 |
|---|---|
| 和牛テールスープ | 1,400円 |
| 海雲亭特製トックスープ | 1,300円 |
| 味噌チゲ | 1,300円 |
| テール出汁たまごスープ | 900円 |
| 石焼ビビンバ | 1,300円 |
| ビビンバ | 1,100円 |
| ライス(大・中・小) | 400円 |
掲載47品のうち、店名が入っているのは「海雲亭特製トックスープ」だけです。看板を背負わせている一品なので、〆で迷ったらここが分かりやすい選択だと思います。
またテール系が2品(1,400円と900円)あります。がっつりいくのか、軽く締めるのかで選べる作りです。
予算はどう見ておくべきか
掲載されている予算は、4社のうち3社が同じ帯です。
- 食べログ:¥8,000〜¥9,999
- ホットペッパーグルメ:[夜] ¥8,000〜¥9,999
- ヒトサラ:ディナー 8,000円〜9,999円
- Retty:ディナー 〜5,000円(ここだけ低い)
(いずれも2026年9月4日確認)
この差は、そのまま頼み方の差です。掲載価格を積んで、2パターン出しておきます。
試算A:黒タン特上厚切りを入れる場合(2人でシェアする想定の料理代)
| 内容 | 価格 |
|---|---|
| 黒タン特上厚切り | 4,800円 |
| ハラミ特上 | 2,500円 |
| せんまい刺し | 950円 |
| ライス | 400円 |
| 料理代 合計 | 8,650円 |
試算B:厚切りを外す場合(同じく2人でシェアする想定)
| 内容 | 価格 |
|---|---|
| 黒タンネギ塩 | 2,400円 |
| ハラミ | 1,950円 |
| ホルモン | 1,400円 |
| 白菜キムチ | 800円 |
| ライス | 400円 |
| 料理代 合計 | 6,950円 |
差は1,700円。約1.24倍です。「倍になる」ほどではありませんが、1皿の選択で会計の2割が動くということでもあります。
ここに飲み物と〆を足してみます。仮にドリンクを1人2杯・1杯600円、〆に和牛テールスープ1,400円を付けると──
- 試算A:8,650 + 2,400 + 1,400 = 12,450円(1人あたり約6,200円)
- 試算B:6,950 + 2,400 + 1,400 = 10,750円(1人あたり約5,400円)
この組み立てだと、掲載の「8,000〜9,999円」にはまだ届きません。その帯に乗るのは、ここからもう1〜2皿追加した場合です。つまり掲載予算は「しっかり頼んだとき」の数字だと考えておくと、実際とのズレが小さくなります。
※上の試算は掲載価格を積み上げただけのもので、実際の会計ではありません。ドリンク単価600円もこちらの仮定です。税・サービス料の扱いは掲載からは判断できませんでした。
行く前に知っておきたいこと
ラストオーダーが早い。2軒目には使えない
営業時間は17:30〜22:00ですが、ラストオーダーは料理21:00・ドリンク21:30です。
21時を過ぎると肉が頼めません。「まず1軒行ってから」では間に合わない可能性が高いので、この店は1軒目に置く前提で考えたほうがいいです。
定休日の表記が、掲載元によって少し違う
食べログは「月・火・水・木・金・土・日/祝日・祝前日・祝後日 17:30-22:00」と、全曜日を営業日として明記しています。ホットペッパーグルメ・ぐるなび・ヒトサラ・エキテンにも定休日の記載はありません。
いっぽうGoogle検索上の表示は「不定休」です。定期的な休みはないが、臨時休業はあり得る、という理解でいいと思います。遠方から行くなら電話で確認するのが確実です。
駐車場がない
掲載では駐車場なし・近隣にコインパーキングあり。那の川エリアは車で行きたくなる立地ですが、駐車場は自分で確保する必要があります。
最寄りは西鉄平尾駅。ただしバス停は目の前
鉄道の最寄りは西鉄天神大牟田線の西鉄平尾駅で、掲載上の距離は徒歩9〜11分と幅があります(エキテン 徒歩9分・710m/食べログ 徒歩10分・706m/ぐるなび 徒歩11分)。
それより実用的なのはバスです。食べログには「西鉄バス九電工前 徒歩1分」と併記されています。天神から行くならバスのほうが速いことになります。
なお住所は福岡市南区那の川で、平尾(中央区)ではありません。地図アプリには「福岡市南区那の川1-22-22」で入れるのが確実です。Googleマップ上の店名表記は「本場韓国焼肉 海雲亭」なので、「焼肉海雲亭」で出てこないときはこちらで探してください。
無断キャンセルは1人5,000円
食べログの予約欄に「ご予約の無断キャンセルはキャンセル料おひとり様につき5000円頂戴致します。」と明記されています。30席の店で肉を仕込む店なので当然だと思いますが、予約するなら必ず連絡を入れてください。
支払いはほぼ何でも通る
VISA・Master・JCB・AMEX・Diners・UnionPay、交通系電子マネー、楽天Edy、iD、QUICPay、PayPay、d払い、楽天ペイ、auPAY、Alipay、WeChatPay。現金を用意しておく必要はなさそうです。
基本情報
以下は食べログ・ホットペッパーグルメ・ぐるなび・ヒトサラ・エキテンの各店舗ページに記載されている内容です(2026年9月4日確認)。海雲亭の自社公式サイトは確認できませんでした。訪問前に必ずご自身で最新の情報をご確認ください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 店名 | 焼肉海雲亭(やきにくかいうんてい)/Googleマップ上の表記は「本場韓国焼肉 海雲亭」 |
| 住所 | 〒815-0081 福岡県福岡市南区那の川1-22-22 |
| 電話番号 | 092-531-1065 |
| 営業時間 | 17:30〜22:00(L.O. 料理21:00/ドリンク21:30) |
| 定休日 | 食べログは全曜日を営業日として掲載。グルメサイト5社に定休日の記載なし。Google検索上は「不定休」表示 |
| 席数 | 30席(個室なし/カウンター席・ソファ席あり) |
| 喫煙 | 全席禁煙 |
| 駐車場 | なし(近隣にコインパーキングあり) |
| 平均予算 | [夜] 8,000〜9,999円(食べログ・ホットペッパーグルメ・ヒトサラ)/〜5,000円(Retty) |
| アクセス | 西鉄平尾駅から徒歩9〜11分(掲載元により差あり)/西鉄バス「九電工前」から徒歩1分 |
| 予約 | 可。無断キャンセルは1人5,000円と明記 |
| 子連れ | 乳児・未就学児・小学生いずれも可、ベビーカー入店可 |
| 貸切 | 可 |
次に行ったら頼むもの
- 辛口シリーズ。通常版と+100〜200円差なので、同じ部位で2皿頼んで比べたい
- 海雲亭特製トックスープ(1,300円)。掲載47品で唯一、店名が入っている一品
- レバー(1,200円)。「厚切りで」と書かれている品を、実際に確かめたい
- サガリ特上(2,600円)。今回の赤身がどちらだったのか、次はきちんと確認して書きます
まとめ
- 厚さはこの店の標準。レバー1,200円の説明文が「鮮度抜群のレバーを厚切りで」
- 別料金の「厚切り」は黒タンだけ。しかも黒タン特上厚切り4,800円は「タン元」を使う別の品で、厚く切っただけではない
- タンを安く食べたいなら黒タンネギ塩2,400円
- 掲載上、カルビ・ロースは3品だけ。赤身と内臓を指名して食べる店
- 辛口が独立カテゴリで6品。通常版と+100〜200円差なので比べられる
- 料理のL.O.が21:00。2軒目には使えないので1軒目に置く
- 駐車場なし。最寄りは西鉄平尾駅 徒歩9〜11分、バスなら「九電工前」徒歩1分
- 料理代は頼み方で1,700円ほど動く。厚切りを入れるかどうかを先に決めておくと安心
肉の厚さで記憶に残る店でした。そして厚さは、この店では特別なオプションではありませんでした。
免責事項
本記事は実際の訪問にもとづく個人の感想です。料理の評価は筆者個人のものであり、味の感じ方には個人差があります。本文中の価格・メニューの説明文は、食べログの掲載メニュー(店舗提供・2026年4月10日更新)を2026年9月4日に確認したもので、店頭の実際の価格や税・サービス料の扱いと異なる場合があります。営業時間・席数などは食べログ・ホットペッパーグルメ・ぐるなび・ヒトサラ・エキテンの掲載内容です。写真に写っている品の正式名称は、メニュー表と照合したものではありません。価格・営業時間・メニュー内容は変更される可能性がありますので、訪問前に必ず店舗へご確認ください。
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