福岡のキッチンカー|誰がどこに来るかは、前月の中旬まで決まっていません

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公園の広場に停まったキッチンカーと並ぶ人たち(イメージ)

この記事は2026年9月21日に、福岡市・指定管理者・各運営者の公式情報を直接確認した内容です。

キッチンカーの記事を書こうとして、途中で方針を変えました。「この公園に行けばキッチンカーがあります」という書き方が、制度上できないと分かったからです。

目次

誰がどこに来るかは、前月の中旬まで決まっていません

舞鶴公園と東平尾公園(博多の森)のキッチンカーは、公益財団法人 福岡市緑のまちづくり協会が出店事業者を公募して運営しています。その募集要項に、こう書かれています。

出店当該月の前月初旬に、協会から全事業者に出店希望日の聞き取りを行い、その希望や出店頻度、実績等をもとに調整を行った後、当該月の前月中旬頃にスケジュールを通知します。

出店する事業者自身が、前月の中旬まで自分の出店日を知りません。希望を出して、協会が頻度や実績を見て調整してから決まる仕組みだからです。

つまり「毎週土曜に◯◯が来ます」という情報は、そもそも成立しません。だからこの記事は、場所の一覧ではなく「どこを見れば、いま出ている店が分かるか」を書きます。

いま出ている店が分かる場所

屋外の広場に並ぶキッチンカー(イメージ)
※画像はイメージです

情報の細かさが場所によってまったく違います。日付と店名まで分かるところと、月単位でしか出ないところがあります。

場所 どこまで分かるか
舞鶴公園(三ノ丸) 日別・店名入り。いちばん細かい
天神の公開空地7か所 日別・店名・メニュー・価格まで(場所ごとのカレンダー)
福岡市役所 曜日固定+次回出店日と時間
東平尾公園(博多の森) 月次。「主な出店日=大会開催日」
海の中道海浜公園 月次で日付と場所だけ(店名は出ない月がある)
天神中央公園 お花見などのイベントに合わせて告知
須崎公園 イベントごとに告知(指定管理者のサイト)

舞鶴公園 — 日付と店名が出ます

緑のまちづくり協会のお知らせで、日付ごとに出店する店名が公開されています。2026年9月30日の更新で10月の出店予定が出ています(緑のまちづくり協会のお知らせで2026年10月11日に確認)。このエリアで最も確実に「行けば店がある」と分かる場所です。

協会には登録された24店舗の一覧(店名・取扱商品つき)もあります。

天神のランチは、カレンダーが公開されています

天神の公開空地(ビルの敷地内にある広場)で行われているキッチンカーの出店は、We Love 天神協議会の「オープンキッチンプロジェクト」として運営されています。

公式サイトに場所ごとのカレンダーが埋め込まれていて、日付・店名・メニュー・価格まで公開されています。出店場所は、福岡市役所ふれあい広場北側/天神ツインビル/エルガーラ・パサージュ広場/福岡大名ガーデンシティ広場/済生会福岡総合病院/ふくぎん本店広場/天神ビジネスセンターです。

制度としては、福岡市が地域まちづくり協議会の計画を登録する仕組みが根拠です(市の現行ページでは「福岡市地域まちづくり推進要綱」に基づくと説明されています)。ただし申請できるのは「地域まちづくり協議会」で、個々の出店者ではありません。だから天神では、協議会がまとめて場所を用意して出店者を集める形になっています。登録されている計画は現在3件(We Love 天神協議会/草ヶ江校区まちづくり協議会/博多まちづくり推進協議会)です。

⚠ ひとつ注意すると、これは民有地の広場の話で、道路上の出店ではありません。「天神の路上にキッチンカーが並ぶ」と書いている記事があれば、制度が違います。

福岡市役所は曜日で決まっています

福岡市役所のふれあい広場に出るキッチンカーは、曜日固定で出店者が決まっている数少ない例です。平日の11:00〜14:00で、「毎週木曜日は◯◯」という形で公開されています。

※ただしこの情報を出しているのは民間の運営会社のサイトで、市の公式サイトではありません。また曜日固定といっても隔週の枠や単日の枠もあります。

博多の森は「大会がある日」に出ます

東平尾公園の出店場所は陸上競技場・テニス競技場・弓道場で、募集要項にはいずれも「主な出店日=大会開催日」と書かれています。つまり競技場の利用予定と重ねて見るのが正解です。

⚠ 協会が出している「◯月 博多の森競技場予定表」は施設の利用予定表であって、キッチンカーの予定表ではありません。紛らわしいので注意してください。

須崎公園は、探す場所が分かりにくいです

須崎公園のキッチンカー情報は、公園の名前で検索しても出てきません。指定管理者である福岡市民ホール(須崎公園管理事務所)のサイトに載っているからです。

同サイトの「須崎公園ご利用案内」には、許可があればできることとしてこう書かれています。

〇商品を販売すること(キッチンカーやカフェなど食のイベント、フリーマーケット)

料金も公開されていて、物販・飲食・宣伝を主な内容とする催しは平日12円/㎡・日、土日祝24円/㎡・日です。制度として出店が想定されている公園ということになります。

実際、この管理事務所のサイトにはキッチンカーに触れたイベント告知が11件あります。「月あかり夜市」「星あかり夜市」「春のピクニックフェス」「いちごフェス」など、季節ごとのイベントに合わせて出ている形です。

商業施設はあまり期待しないほうがいいです

ショッピングモールでもキッチンカーを見かけますが、福岡市内の主要施設を調べたかぎり、常設で出ている施設はありませんでした。

  • キャナルシティ博多— イベント情報を全件確認しましたが、キッチンカーの出店はありませんでした
  • マークイズ福岡ももち— 過去のイベント情報を全件(2019年まで遡って1,300件以上)確認して0件。そもそも施設利用規則に「飲食を伴うイベントは、原則としてご遠慮いただいております」と明記されており、イベントスペース12か所はすべて屋内です
  • ららぽーと福岡— 単発のタイアップ企画が1件だけありました(2026年12月・フォレストパーク)

⚠ 貸しスペースの仲介サイトで、施設のイベントスペースに「キッチンカー・移動販売」というカテゴリーが付いていることがあります。これはサイト側の分類で、施設自身の規則と食い違っている場合があります。施設の公式ルールを確認してください。

雨が降ったらどうなるか

確認した4つの運営者すべてが、中止・変更の可能性を明記しています。

*天候等により出店しないことがありますのでご了承下さい。(舞鶴公園)
※雨天や出店者の都合等により日時が変更となる場合があります。(オープンキッチンプロジェクト)

いっぽうで「雨天の場合は翌週に振り替える」といった順延のルールは、どこにも書かれていませんでした。募集要項のPDF全12ページにも、順延・振替・荒天・台風という語は1回も出てきません。

雨の日は「別の日に回る」のではなく「その日は無い」と考えるのが正しいようです。

キッチンカーと屋台は、制度がまったく別です

夜の川沿いに並ぶ屋台の灯り(イメージ)
※画像はイメージです

福岡は屋台の街なので混同されがちですが、根拠になっている法律から違います。

屋台 キッチンカー
法的な位置づけ 軽車両(リヤカー・荷車など) 自動車
場所 募集区画に応募する(場所が先に決まっている) 営業許可の区域は「福岡市内一円」
営業時間 17:00〜翌4:00(搬入・搬出を含む) 許可上の時間の定めはない
テイクアウト 不可 前提
物販 不可(飲食物の提供以外の営業行為は禁止) 盛り付けのない物販は可
誰が営業するか 本人営業 規定なし

福岡市屋台基本条例の第3条は、屋台を「道路運送車両法第2条第4項に規定する軽車両」に飲食店営業の設備を備え付けたものと定義しています。エンジンが付いていたら屋台ではありません。

⚠ よくある誤解を2つ書いておきます。

  • 屋台は「置きっぱなし」ではありません。施行規則で、占用時間以外に屋台や器材を置き場所に放置することが禁止され、構造も「容易に移動することができるもの」と定められています。毎日運び出して、毎日片付けています
  • 「キッチンカーは昼、屋台は夜」とは決まっていません。屋台は条例で17時からと決まっていますが、キッチンカー側に時間の定めはありません。公園の委託事業が原則10:00〜17:00なだけで、実際に舞鶴公園では16:00〜21:00の夜のイベントも行われています

営業許可の話(扱える品目は、水のタンクで決まります)

ここは調べていていちばん意外でした。

キッチンカーの許可は「飲食店営業(自動車)」という名前で、営業できる区域は「福岡市内一円」です。有効期間6年、申請手数料は16,600円(現金のみ/更新は8,300円)。申請先は区の衛生課です。

そして「何種類まで売れるか」を決めているのは、品目数の規定ではなく、積んでいる給水タンクの容量でした。

タンク容量 できること 容器
40L 簡易な調理(温める・揚げる・盛り付ける等)のみ、または単一品目のみの取り扱い 使い捨て
80L 2工程程度までの簡易な調理、または複数品目の取り扱い 使い捨て
200L 大量の水を要する調理、または複数の工程からなる調理 通常の食器が使える

メニューが1品だけの店をよく見かけるのは、こういう理由かもしれません。もっとも品目数そのものに上限を定めた規定は、自動車営業には見当たりませんでした(仮設や屋台には「原則1品目」という決まりがあります)。

出店する側から見ると

読んでいる方に出店を考えている人がいるかもしれないので、公募の条件も書いておきます。2026年9月21日時点で、舞鶴公園・東平尾公園の出店事業者が募集中です。

  • 募集要項の配布 2026年9月12日〜10月20日/提出書類は10月25日17時必着
  • 委託期間 2027年4月1日〜2030年3月31日/20者程度
  • 出店料 1回1,000円 + 販売手数料として売上(税込)の10%
  • 営業時間 原則10:00〜17:00/応募資格は「いずれかの公園で年4回以上出店できること」
  • 1事業者が同じ日に出せるのは1公園につき1台まで(メニューが違っても複数台は不可)。ただし舞鶴と東平尾に1台ずつは可能です
  • 電力と調理用の水は事業者が用意します

なお福岡城さくらまつりの期間中(3月下旬〜4月上旬)は、この枠では舞鶴公園に出店できません。ただし「出られない」のではなく募集の主体が変わるだけで、さくらまつり実行委員会が別途募集します。同じように、募集要項には「イベント会場での出店はできません」とあります。

福岡にキッチンカーは何台あるのか

調べましたが、正確な数字は出せませんでした。正直に書きます。

国のオープンデータで福岡市の営業許可を集計すると、車両での営業は1,300件を超えます。ただしこれは実態より少ない数字です。理由は3つあります。

  • オープンデータに載るのは電子申請された分のうち、公開に同意した事業者だけです(国が明記しています)
  • 2021年6月より前の許可は別のデータになっていて、そちらには業態の区別がありません
  • 業態の欄は自由記述で、7割以上が空欄です。空欄の中にキッチンカーがどれだけ含まれるかは分かりません

「福岡のキッチンカーは◯◯台」と書いている記事を見かけたら、その根拠を確認したほうがいいと思います。

この記事で確認できなかったこと

  • 警固公園— 公式の情報源には出店の記載がありませんでした。2020年のイベントで出店した記録が第三者の資料に1件だけありますが、その資料自身が「警固公園でのイベントとしては珍しい」と書いています
  • シーサイドももち海浜公園— 公式サイトのお知らせが5件しか残っておらず、「無い」と判断できるだけの材料がありませんでした
  • 大濠公園— 公式サイトとイベント案内を見た範囲では、常設のキッチンカーの記載はありませんでした(固定の飲食施設はあります)。ただし県営公園で、上記の協会の事業の対象外です
  • アイランドシティ中央公園— キッチンカーの定例企画「SOWA SOWA PARK」が公式に告知されていますが、その告知の最新の更新が2025年6月で、現在も続いているかは確認できませんでした

出店情報は頻繁に変わります。出かける前に、上に挙げた運営者の公式ページで最新の予定をご確認ください。

出典(公式サイト)

この記事の確認に使った主な公式ページです。内容は変わることがあるので、出かける前・買う前にリンク先で最新の情報をご確認ください。

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この記事を書いた人

福岡のおでかけ情報メディア「めぐる福岡」編集者のめぐるです。デート・グルメ・カフェ・観光・季節のイベントまで、福岡で過ごす時間がもっと楽しくなる情報を『選び方』からわかりやすくお届けしています。気になるスポットは公式情報もあわせて確認しながら、実際に役立つ視点を大切に発信中。あなたの次のおでかけ選びを、そっと後押しできたらうれしいです。

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